cult grass stars / thee michelle gun elephant

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[cult grass stars / thee michelle gun elephant] (1996)

 

 

チバユウスケが”少年“のようだった頃、このアルバムはイカしてて、お洒落で、切なくて、情けなくて。

 

 

ミッシェル・ガン・エレファントのメジャー1stアルバム「cult glass stars」。「世界の終わり」そして「cult grass stars」が発表された1996年、邦楽界にはどちらかというと”明るい“とか”楽観的“とか、ポジティブな言葉に共鳴する雰囲気が流れていたのではないでしょうか(後追い世代なので憶測の域を出ませんけど)。小室ファミリービーイング系のアーティストが覇権を握り、それに対して決してNoと言わせないような空気が90年代発売の作品からは窺えるのですが、そんな中、メジャーのフィールドに一石を投じたのがミッシェル、そして「世界の終わり」ではないのかな、と思うのです。

 

僕とミッシェルとの馴れ初めはアベフトシ没後のベストアルバムである「THEE GREATEST HITS」。そして、それを聴いてまずハッときた2曲のうちのひとつが4曲目「世界の終わり」でした。パブ・ロックやガレージ・ロックからの影響を感じる粗削りな録り方やボーカルの強烈なしゃがれ声とは対照的な、虚無的でリリカルな歌詞。そのギャップにイチコロだったことは言うまでもありません。

 

すぐに中学校近くのTSUTAYA(地元は田舎なのでツタヤすらない)でこのアルバムを借りて、ミッシェルにどハマり。恥ずかしながら僕は頭の鈍い人間なので、どんな音楽を聴いても最初は「ピンときいひんなあ」と思うことが多いのですが、ミッシェルはそんなことなかった。カサノバ・スネイクとは一味違ったドライなサウンドが強く突き刺さったな。

 

「世界の終わり」「ブラック・タンバリン」「I was walkin' & sleepin'」「いじけるなベイベー」

 

直アンの弦楽器、ほとんどエフェクトの掛かっていないボーカル・ドラム。同じ人たちが、同じ楽器を、同じ機材で、同じ方法で録ってるのに全く飽きがこない感覚は、ある意味でクラシックにも通ずるものがありました。thee michelle gun elephantは初期・中期・後期という線引きが比較的はっきりしていて、まさに十人十色、各々で”推し”の時期が分かれるバンドだと思います。初期が大好きな僕にとっては後期のワルっぽい雰囲気、横文字だらけ歌詞にはいまいち関心が薄いのですが、このスタンス(録り方以外…)を貫いたバンドの姿勢というのは本当にかっこいい。The Birthdayのライブに行ってみたいな。。。チバの声が聞きたい。。。。

 

 

 

 

cult grass stars

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